2016.01.26 Web制作
モクチンレシピ様サイトに学ぶ、オーダーメイドとカスタムメイドの融合
テレビで知って驚きました。こんなすごい発想を実現したサイトがあるなんて。
そしてクールなデザインでもある(グッドデザイン受賞らしいですよ、奥様)。
Web業界と建築業界。リニューアルとリフォーム。
一見すると似て非なる業界なのですが、私たちが学ぶことはとても多そうです――そんなお話です。
モクチンレシピの衝撃。
はい、やられました。テレビでモクチンレシピを初めて知ったのですが、脳天をガツンとやられるほどの衝撃を受けました。
私の少ない語彙で何とかこの魅力的なサイトを伝えるならば「木造住宅(アパート)をリフォームするためのアイディアサイトであり、リフォーム設計をスムーズで低コストにするための強力なツール」となります。
なにが凄いかって? いやー、いわゆるオーダーメイドで行うものとばかり思っていた「建築の設計」を、パーツごとに分類して「カスタムメイド」に変化させてしまったそのアイディアが、です。
モクチンレシピでは、それぞれのアイディア(レシピ)をボックスコンテンツ形式で展開している。それぞれのアイディアを組み合わせることで、リフォーム設計の現場につなげることができる。
Web制作の事情。
私たちWeb制作のお話をしましょう。
私たちは完全なオーダーメイド方式で行っています。これは、先方にヒアリングに伺って一から要件を定義してからワイヤーフレームなどの設計を行い……という、とても気の長い作業の積み重ねで成り立ちます。
もしかしたら、一般的なリフォーム業者の設計フェーズも似たような感じかもしれませんね。
さて。
オーダーメイドの良さはもちろんあるのですが、実際にはトレンドWebサイトを作るわけですから似たような設計になることが多々あります。多いもの(慣れ親しんでいる)=使いやすいという論理が成り立つので、似ていたとしてもこれは一概に悪いことではありません。
ただ、似たような設計になるのであれば「もう少しコストも下げることができるし、先方とうまく意識共有できれば要件定義の時間を抑えることができるのでは?」と常々考えていました。
ですが、なかなかどうして。大きな問題が立ちはだかります。
実は様々な決定事項についてオーダーメイドであるがゆえに、どうしても大仰な提案を経たうえでないと進まない風潮があるのです。
例を挙げましょう。
「WordPressによる記事更新」や「お問い合わせフォーム」を作る際、我々はこれらの項目をヒアリングの際に、要件定義書を用いて確認します。
そしてバナー広告の作成やランディングページ作成も、要件として浮かび上がってきました。これも要件定義で判断します。場合によってはそれぞれ提案書をご用意します。
続けてもっと細分化してみましょう。デザインに用いる「パララックス」や「動画背景」あるいは「ソーシャルボタンの配置」についても要件として上がってきました。
ただしこの要件が上がってきたのは、制作が始まってからです。なぜなら、当初はそんな細部まで決める余裕も流れもなかったからです。
どんなに懇切丁寧にヒアリングをしても、こうした溝を埋めることはできません。これは、制作が進行していった結果(クライアントに)見えてきた項目だからです。
たしかにデザインの大きな方向性について決める際に、ソーシャルボタンをどうするかは重要ではないでしょう。後で決めればいいことです。
ですが、そうした項目があらかじめパーツ化されてまとめられていたらどうでしょう。見積もりを依頼する前に、クライアント自らが理解して自分の希望が分かる状態になっていたら。
そうです。まさにモクチンレシピがそれを実現しているのです!
オーダーメイトとカスタムメイドのいいとこ取り。
パーツ化してクライアントとあらかじめ共有する行為。
なんて素敵な響きなのでしょう。このあらかじめがポイントです。
なにせ、ご発注の前に認識(お勉強)できるのですから。
ある大型案件で「ページトップへ戻る」ボタンに遊びを持たせたい、と記載されたメモがありました。
検索システムを必要とする大型案件で、スケジュール的にはこうした小さなことを逐一決める時間はありません。かといって、そのギミックアイディアを検討することが不毛なことだとも思いません。
この記事のまとめ
私が言いたいことはこういうことなのです。
議論して決定する必要がない、クライアントの好みで決めることができるものは、もっと選択式でチョイスしてもらっていいのでは?
パーツ一覧に、「動きがあるページトップへ戻るボタン」を用意しておき、費用もそこに記載しておくのです。
このやり方、オーダーメイドへの挑戦でもあります。
我々が持っている知見を「部品」として公開し、クライアントと共有する試みなのです!
見積りシミュレーションと合体した、カスタムメイド紹介のページを作りましょう。この方法であれば、全国のクライアントに対応できるはずです。
待っていてください。そう、日本のWeb業界の未来のために!
プロジェクトなんちゃらのような格好よさげな締めで、本記事を締めくくりたいと思います。
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